ワインはブドウの醸造酒
「ワイン」とは、果物から果汁を絞り、発酵させて作ったアルコール飲料のことを指します。
ブドウが原料のワインが最も一般的ですが、ほとんどの果物からワインは作られています。ブドウは世界中で作ることができるので、グローバルな農作物と言えますが、栽培に適さない荒野などでは、ブドウ以外の果物からワインが作られています。
ワインと呼ばれるものはすべて「醸造酒」と呼ばれる種類のお酒です。(醸造酒については後ほど解説します。)ただし、醸造酒ビール(麦)、シードル(リンゴ)、ミード(ハチミツ)については、それぞれ固有の名前のため、麦ワイン、リンゴワイン、ハチミツワインとは言いません。
白ブドウからは基本的に白ワインが作られます。
しかし赤ブドウからは赤ワイン、白ワイン、ロゼワインの3種類が作られます。
ワインの種類
【スティルワイン】
炭酸ガスを含まない一般的なワインのこと。ほとんどのワインがあてはまり赤・白・ロゼがあります。
【スパークリングワイン】
炭酸ガスを含んだ発泡性ワインの総称で、製法によって国ごとに名前が異なります。有名なものでは「シャンパーニュ」があります。
【フォーティファイド・ワイン】
シェリーやポートワインなど、ワインにアルコールを加えて全体のアルコール度数を高めたものです。
【フレーバード・ワイン】
スティルワインに薬草や果汁、甘味料やスパイスなどを加えて風味付けしたもので、サングリアなどがよく知られています。
アルコールはどうやって作るの?
アルコールを得るには「アルコール発酵」と呼ばれる発酵を行います。
これは、酵母と呼ばれる微生物が、原料に含まれる糖分をアルコールと二酸化炭素に変化させる現象です。
甘いブドウの果汁が甘くないワインに変わるのは、糖分がアルコール発酵によって、アルコールと二酸化炭素に変化するからです
このアルコール発酵によって生み出されるアルコール飲料のことを「醸造酒」と呼びます。
ワインの歴史
ワインは最古の酒と呼ばれ、大昔からある非常に歴史のあるお酒です。
考古学的にも一番古いワイン製造の跡は、紀元前6000年頃のものが見つかっています。これは、人類が猿から進化したかしないかぐらいの頃から、ワインは作られていたと推定できます。
また、味は別にすれば、ブドウの果実はつぶして放置するだけで発酵するので、ワインは誰でも簡単に作ることができます。
そのため、最新の研究によると、オランウータンは果物からワインを作ることができることが分かっています。
ワインはどんな味?
ワインは、最初はほとんど糖分を含まない「辛口」になります。これは、ブドウに含まれる糖分を、すべてアルコール発酵でアルコールに変えてしまうからです。
しかし、甘みを求める人類のニーズに答えるため、甘みを残した甘口のワインも生産されてきました。甘みを含むワインには4種類あり、中辛、中甘、甘、極甘といった言葉で分類されます。
世界でワイン用に使われているブドウは約60種類ほどのブドウ品種があります。
とくに、国際的な品種として挙げられるのが、
- 「カベルネ・ソーヴィニヨン」
- 「ソーヴィニヨン・ブラン」
- 「メルロー」
- 「シラーシャルドネ」
- 「ピノ・ノワール」
- 「リースリング、セミヨン」
- 「シュナン・ブラン」
など、ヨーロッパ原産の品種が世界のさまざまな産地で栽培されています。
ワインの魅力
ワインの魅力は、やはりその種類の多さだと思います。
ブドウだけでも、世界には約10,000種類のブドウの品種があり、それぞれ栽培された土地によってまったく味わいが違います。
また、その土地でしか栽培していない固有のブドウも世界中にはたくさんあり、ワインを飲むということは、その土地の水や土を味わっていることと同じだと言えます。
無限大にあるワインの味を探求し続けることに、魅力を感じられずにはいられませんね。
まとめ
ワインは人々が2足歩行を開始したあとすぐ生まれたアルコールということで大昔の人と同じ飲み物を飲んでいると思うとロマンを感じますね。
ワインが苦手だけど興味があるという方は、必ず口に合うワインがあるので、ぜひワインの世界に最初の一歩を踏み出してみてください。