11月は朝晩はだいぶ冷えるようになってきますが、昼間は暖かいので行楽シーズンとして人気の時期です。
秋の色合いを堪能するために、紅葉狩りに出かける計画を立てている方も多いのではないでしょうか。
しかし、「紅葉狩り」とはどのような意味なのでしょうか。
この「紅葉狩り」の由来について見ていきましょう。
紅葉狩りとは?
「もみじ」と「かえで」
まず初めに、「紅葉狩り」の読み化は「もみじがり」で「こうようがり」ではないので注意しましょう!
紅葉の代名詞ともいえるきれいな形をした「もみじ」と「かえで」。
形や色付きが似ている「もみじ」と「かえで」ですが、いったい何が違うのでしょうか?
実は、分類上は同じ「ムクロジ科カエデ属」に分類されているので、全て明確な違いは無いようです。
さらに、カエデ属にすべて分類されるので、モミジ属というのは存在しないということになります。
ちなみに「かえで」は英語で「maple」ですが、「もみじ」は「Japanese maple」と呼ばれています。
紅葉狩り
紅葉狩りを、もしかしたら「紅葉を集めること」と考えている方もいるかもしれません。
しかし、紅葉狩りは主に「色づいた落葉樹の紅葉を眺めて楽しむこと」を意味します。
「狩る」からイメージされがちな「何かを獲る」ということではなく、あくまでも紅く染まった落葉樹の葉を鑑賞するということです。
ちなみに、「紅葉狩り」と似た言葉に、「紅葉見(もみじみ)」や「観楓(かんぷう)」と言った言葉があります。
では、紅葉狩りはなぜ「紅葉を観賞すること」という意味になったのでしょうか。
紅葉狩りの由来
紅葉狩りの由来は諸説ありますが、平安時代の説が有力です。
平安時代になると、狩猟をしない貴族が現れ始めました。
当時の貴族は、歩くことが下品であると考えていたため、外出のほとんどを牛車で移動することが多かったようです。
色付いた草花をゆっくり観賞したかったが、牛車で花や紅葉を愛でることは難しい。
そこで、花や紅葉を見に歩いて出かけることを「狩り」に見立てるようになったと考えられています。
狩猟に見立てれば、歩いて出かけるのもおかしくはないと考えたのかもしれません。
紅葉する理由
青々とした緑の葉が、鮮やかな黄色や赤色に変化するのはどうしてなのでしょうか?
秋になると日照時間は短くなり、朝晩は気温も下がっていきます。
光合成は低温に弱いため、温度低下の影響で光合成の効率が悪くなります。
光合成の効率が低下した葉では、クロロフィル(緑色の色素)から細胞にとって有害な成分が発生しやすくなるため、クロロフィルは速やかに分解されていきます。
紅葉のムラと良し悪し
紅葉シーズン
基本的に、紅葉の見ごろは北海道から始まり、下に向かって進んでいきます。
そのため例年の紅葉シーズンをまとめると
- 北海道 9月下旬~10月上旬
- 東北 10月上旬~10月下旬
- 関東 11月上旬~11月下旬
- 中部・北陸 10月上旬~10月下旬
- 関西 11月上旬~11月下旬
- 中国・四国 11月中旬~12月中旬
- 九州 11月下旬~12月下旬
となっています。
もちろん、その年の気温の上下によって1か月ほど変わる場合もあるので、紅葉狩りを計画する際は、しっかりと紅葉シーズンを調べてから行くことをおススメします。
まとめ
今回は、紅葉狩りの由来や紅葉のメカニズムについてご紹介しました。
秋の味覚を堪能しに山に行くのもいいですし、町中の紅葉を楽しむために散歩をするだけでも秋を感じることができると思います。
ぜひ、秋を見つけに外出してみてはいかがでしょうか。