電子レンジは、手軽のものを温めることができる他、子どもから大人まで誰でも使いやすい便利な家電です。
この電子レンジですが、どのような仕組みで温められているかご存じでしょうか?
構造を知っていると、どのようなものを温めてはいけないのかなどを考えることができるので、今回は電子レンジについて学んでいきましょう!
電子レンジの仕組み
電子レンジの歴史
電磁波という目に見えないものを利用している電子レンジですが、いつから開発されたのでしょうか?
実は、電磁波でモノを温めるという発想は1945年のアメリカで生まれました。
当時、レーダー技師だった「パーシー・スペンサー」が、
「実験中のレーダーの前に立ったところ、ポケットのチョコバーが溶けた」という有名な話があります。
この発見から2年後の1947年に「レーダーレンジ」というものが発売されましたが、当時はあまり認知されませんでした。
その後、電子レンジの低価格化や冷蔵庫、冷凍食品の品質の向上に伴い、世界中で必須の家電になっていきました。
電子レンジの仕組み
電子レンジは、「マグネトロン」という真空管によって発生される高周波が、対象の分子を振動させることにより物を温めます。
この振動が2,450MHzという高周波(マイクロ波)で、具体的には1秒間に2億4500万回水分子が振動していることを表しています。
ちなみに、オーブン機能があるレンジもありますが、オーブン機能の場合は300MHzという周波数(赤外線)なので、マイクロ波よりも周波数が低く、物の内部というよりは外側を温めることができます。
このように、同じ電磁波を利用した技術ですが、起こっている事象は全く違います。
温めると危険なものは?
電子レンジでは電磁波を利用している為、使ってはいけないものもいくつかあります。
・金属製の容器、金物
金属製のものは電磁波を反射する性質を持っている為、電子レンジ自体を温めてしまう可能性があります。
また、金属の表面の電子と電磁波がぶつかることで火花(スパーク)が出る可能性があるので、火災の原因にもなります。
・木製・紙製の容器
乾燥しており、炭素を多く含んでいるため、焦げてしまうことがあるため火災の原因になります。
・膜や殻に包まれているもの
卵やたらこ、ソーセージなど膜や殻で包まれているものは注意が必要です。
そのまま温めると、内部が温まることによる圧力の上昇が起こり、爆発を引き起こします。
電子レンジの故障や汚れにつながるので、温める際は圧力が抜けるよう工夫したのちに温めましょう。
まとめ
電子レンジの仕組みは、高周波のマイクロ波が、対象の分子を振動させることで発生する摩擦熱で温めるというものでした。
便利な家電であり、手軽に使用している電子レンジですが、一歩間違えると大事故につながりかねない、ということを頭の片隅に入れておきましょう!