現代では、生活に欠かせない家電の一つである「冷蔵庫」。
この冷蔵庫ですが、どのようにして冷気を生み出しているのか知っていますか?
エアコンと同じ冷蔵庫の機構ですが、この冷気を生み出す技術についておさらいしていきましょう。
冷蔵庫の仕組みとは?
冷蔵庫の仕組みは大きく4つの機構に分かれています。
- 圧縮機(コンプレッサー)
- 凝縮器(コンデンサ)
- 膨張弁(キャピラリーチューブ)
- 蒸発器(エボパレーター)
これらの機構から「気化熱」を利用して冷蔵庫内を冷やしており、この冷却機構を「冷凍サイクル」と言います。
それでは、1つずつ何が起きているのか見てみましょう。
圧縮機(コンプレッサー)
圧縮機では、気体冷媒を取り込み、電気エネルギーでこれを圧縮します。
圧縮されて高温になった気体冷媒は、圧縮時に熱が放出されるため、この熱が庫内に侵入しないよう、コンプレッサーは冷蔵庫の外に取付けられています。
普段は見ることができないが、コンプレッサーは冷蔵庫の背面に取付けられていて、充分なスペースがないと熱を上手く逃がすことができないため、あまり壁とくっつけると冷却効率が下がってしまいます。
凝縮器(コンデンサ)
コンデンサは放熱器とも呼ばれ、先ほどのコンプレッサーによって圧縮された「高温高圧」の気体冷媒を「常温高圧」の液化冷媒にする役割を持っています。
膨張弁(キャピラリーチューブ)
凝縮器によって変化させた「常温高圧」の液体冷媒を蒸発器に送る前に、径の細いキャピラリーチューブに通過させることで、気化しやすいように「低温低圧」まで下げる役割を持っています。
蒸発器(エボパレーター)
蒸発器は、別名冷却器とも呼ばれており、膨張弁によって変化させた「低温低圧」の液体冷媒を、周囲の空気から熱を奪って気化させます。
これにより蒸発器の周囲が冷却され、その冷気を庫内に送り込むことで冷やしています。
その後、気化した冷媒は圧縮機に送り込まれ、再度同じ冷却サイクルを繰り返していきます。
フロンガスとは?
皆さんは「ノンフロン」という記載を見たことがありますか?
1920年代に作られた冷蔵庫は、「フロンガス」という気体を冷媒としたものでした。
しかし、フロンガスは地球のオゾンを破壊するということから、フロンガスを使わず、「イソブタン」という気体を使って冷却する方法に変化していきました。
そのため、今ではすべての冷蔵庫が「ノンフロン冷蔵庫」になっています。
まとめ
今回は冷却サイクルに使われている4つの機構についてご紹介いたしました。
何気なく使用している冷蔵庫ですが、裏側ではこのような技術が使われていたんですね。
冷却の方法を覚えておいて、冷蔵庫を上手に使用してみましょう!