突然ですが、2022年11月8日に日本全国的に皆既月食を観測する事が出来ます。
(記事を読む頃には、過去になっているでしょう...)
次の皆既月食は、2025年3月14日(※部分皆既月食)、2025年9月8日、2026年3月3日、2029年1月1日と予想されています。
お正月に皆既月食が起こる事もあるんですね...!
そもそも、皆既月食ってなに?
皆既月食とは、太陽からの光によってできた地球の影の中を、月が通過する時に見られる現象のこと。
並び順として、太陽-地球-月、が一直線になった状態のことです。
なので、月は欠けることなく、満月となります。
なぜ、皆既月食すると月が赤くなるの?
夕日が赤く見える時と同じ現象が発生しています。
その現象の事を「散乱」と言います。
太陽光が地球の大気を通過する時、短い波長の青い光と、長い波長の赤い光など、様々な光が通過します。
ただ、短い波長の光は、空気中の粒によって散乱してしまいますが、長い波長の光は空気中の粒の影響を受けにくい為、遠くに届く事が出来ます。
そして、地球の大気を通過した波長の長い光は、大気中で屈折し、月を照らします。なので、皆既月食中は赤い月が見えます。
(余談)なぜ、月は白く見えたり、黄色く見えたりするの?
太陽の光は、私たちの目で見える光(可視光)から、見えない光まであります。
可視光の中には、虹で分かる様に、青系の色から赤系の色まであります。
先ほど少しお話した様に、青系の色は光の波長は短く、青系の色は光の波長は長いです。中間の波長は緑色となっています。
そして、青系の短い波長は散乱しやすく、赤系の長い波長は散乱しにくいです。
なので、月の位置の高度が高い時は、光が空気中を通過する距離が短くなる為、赤・緑・青の色の光が目に届いてきて、白っぽく見えます。
一方で、月の位置が少し低くなると、光が空気中を通過する距離が少し長くなるので、赤・緑の色の光が多く目に届いてくるため、黄色っぽい色で見えます。
(余談)皆既月食に似た、皆既日食ってどんな現象ー?
ある惑星が他の惑星の周りを回る事を、公転と言います。
なので、地球は太陽の周りを1年かけて1周しているので、地球は太陽の周りを公転しています。
また、月も地球の周りを約27日かけて1周しているので、月は地球の周りを公転しています。
この状況の中で、太陽・月・地球の順番で一直線に並んだ時に、皆既日食が起こります。
(繰り返しになってしまいますが、太陽・地球・月の順番で一直線に並んだ時が、皆既月食です。)
どうやって観測すれば良いの?
皆既月食は、肉眼でも十分観察できる天文現象です。
なので、そのまま空を見上げて頂ければ、観測可能です!
ただ、双眼鏡や望遠鏡を使用すると、更に詳細の月の状況を確認する事が出来ます。
例えば、地球の影が月面のクレーターを横切って移動していく様子や、月面の明るさの変化を楽しめます。
双眼鏡を三脚に固定すると手振れがなく、より快適に観測できるかと思います。
なので、事前に月がどのあたりに見えるのか確認しておくと良いかと思います。月が大きくかけてしまった状態では、月を探すのが難しく、三脚などのセッティングを行っている間に、皆既月食が終わってしまった、、という事を防げるかと思います。
皆既月食、ならではで楽しめるところ!
皆既月食ならではで楽しめるポイントがあります。
それは、月が欠けている時の影の形です。
通常の月の満ち欠けは、上限の月や下限の月などの直線的な欠け方をすることが多いですが、皆既月食は、"丸み"のある欠け方をします。
その"丸み"は、地球の丸みと一致します。
なので、地球は丸いという事を私たちは知識として認識していますが、皆既月食はにて、目で地球が丸いという事を体験できるでしょう。