おでんやステーキ、豚汁など様々な場面で登場する「こんにゃく」ですが、こんにゃくはどうやって作られているか知っていますか?
今回は、こんにゃくの歴史や成分などを見ていきましょう!
こんにゃくの秘密
こんにゃくの歴史
こんにゃくの歴史はだいぶ古く、縄文時代に伝わったと言われています。
原産地はタイやマレーシア、ミャンマーなどの東南アジア諸国が原産国であると言われており、日本へは縄文時代に渡来したとの説が一般的ですが、その他さまざまな説があります。
記録上では、3世紀後半~4世紀に医薬用として朝鮮から伝えられたとされています。
食用のこんにゃく
食用としてのこんにゃくは800年頃の平安時代から食べられはじめたといわれています。
はじめは胃腸を整える薬や、精進料理として使われ、貴族など位の高い人だけが食べられる高級な食べものだったようです。
その後、鎌倉時代初期には貴族や僧侶の間で薬品や間食として用いられたが、仏教の広まりにつれて、民衆にも食べられるようになっていきました。
しっかりとしたこんにゃくの作り方を確立したのは、1776年に「常陸の国」の農民である「中島藤右衛門」という方が考案したのが始まりだと言われている。
この方法は、コンニャクイモを薄切りにして乾燥させ、その後精粉にして石灰水などを加えてこんにゃくにするというものでした。
コンニャクイモは腐りやすく、旬の秋でしかこんにゃくは食べられなかったが、この開発された方法では長期間の保存ができるので、1年中こんにゃくを味わえるようになりました。
こんにゃくの製造方法
収穫したコンニャクイモを洗って薄切りにしたものを乾燥させた後、荒く挽いてから粉にします。
そこからさらに、グルコマンナンの粒子だけを取り出して精粉が作られます。
この精粉にお湯を加え、その後石灰水を加えて、こねます。
その後、型に入れ1時間放置し、固まったら茹でて完成となります。
ちなみに、こんにゃくでも色が違うのは原料が違うからです。
精粉を使うと雑味が無いため白いこんにゃくになり、生芋をつかった場合では芋の皮が入ってしまうため、黒っぽいこんにゃくになります。
昔ながらの作り方を続けている地方では、白いこんにゃくがあまり好まれていませんでした。
そのため、ひじきなどの海藻粉末を使って、こんにゃくに色をつける場合もあるようです。
こんにゃくの持つ効果
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生活習慣病の改善
こんにゃくは、コレステロール値の上昇抑制や糖分の吸収をゆるやかにする効果があります。
さらに食品に含まれる塩分の吸収を遅らせることや、排出して血圧を下げる効果、血液中のコレステロール量を下げることで動脈硬化を防ぐ効果も期待されます。また脂質異常症や糖尿病予防にも効果があるといわれています。
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腸内環境の改善
こんにゃくに含まれているグルコマンナンという成分は水に溶け、粘り気の強いゲルを作ります。
こんにゃくは、腸内にある有害な物質を体外に排出したり、水分を吸収して便のかさを増やすことで便秘を解消してくれるといった効果があります。
また、こんにゃくに含まれる豊富な食物繊維は消化されずに腸まで届くため、腸内環境を整える効果が期待されています。
まとめ
今回はこんにゃくについてご紹介いたしました。最初にこんにゃくを作った人は、何を思ってコンニャクイモの粉に石灰水を入れたのか気になりますね。
皆さんも、ぜひこんにゃくを食べて腸内環境を整えてみましょう!